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1-9【色味を確認!】印刷の「色校正」とは?種類と選び方のポイント

印刷
2025.07.17

「せっかくこだわって作ったデザイン、イメージ通りの色で印刷したい!」
そう思うのは当然ですよね。でも、モニターで見た色と実際の印刷物の色が完全に一致するとは限りません。
そんな不安を解消し、色の仕上がりを事前に確認するための大切な工程が「色校正(いろこうせい)」です。

今回は、この「色校正」とは何か、主な種類とそれぞれの特徴、そしてどんな場合にどの校正を選べば良いのか、そのポイントを解説します!

色校正って何?なぜ必要なの?

色校正っていうのはね、本番の印刷をする前に、試し刷りをして色味をチェックすることだよ!これで『思ってた色と違う~!』ってなるのを防げるんだ。

補足説明
色校正とは、本格的な印刷(本刷り)に入る前に、実際に使用する紙やインク、またはそれに近い条件で試し刷りを行い、色調、文字、画像の再現性などを確認する作業のことです。

なぜ色校正が必要なのでしょうか?

  • モニターと印刷物の色の違いを確認するため
    モニターは光で発色するRGB、印刷はインクで表現するCMYKと、色の表現方法が根本的に異なります。また、モニターの種類や設定、見る環境によっても色の見え方は変わります。そのため、モニター上の色がそのまま印刷されるとは限りません。
  • 色の認識のズレを防ぐため
    同じデータを見ていても、人によって色の感じ方や「このくらいの色」という認識には差があります。色校正という「実物」を介して、発注者と印刷会社の間で色の共通認識を持つことができます。
  • 本刷りでの失敗リスクを低減するため
    大量部数を印刷する場合、本刷り後に「色がイメージと違う!」となっても、刷り直しには大きなコストと時間がかかります。色校正で事前に問題点を発見・修正することで、このようなリスクを大幅に減らせます。

特に、コーポレートカラーなど厳密な色が求められる場合や、写真の色再現にこだわりたい場合、高価な印刷物を作成する場合には、色校正の重要性が高まります。

主な色校正の種類と特徴

色校正にはいくつかの種類があり、それぞれ精度やコスト、納期が異なります。代表的なものをいくつかご紹介します。

項目 簡易校正(DDCP) 本紙校正 本機校正
特徴 専用のインクジェットプリンターなどで、比較的安価かつ迅速に出力できる校正 実際に本刷りで使用するのと同じ紙(本紙)に、校正専用の印刷機で印刷する校正 実際に本刷りで使用する印刷機、紙、インクを使って校正刷りを行う方法
色再現性 本刷りと完全に同じ色再現は難しい 簡易校正より本番に近い色再現 最も本刷りに近い色再現が可能
コスト 安価 中程度 高価
時間 早い 中程度 時間がかかる
紙の質感 本刷りとは異なる場合が多い 本刷りと同じ紙で確認可能 本刷りと同じ紙で確認可能
特色対応 基本的に不可 印刷方式により制限あり 対応可能
加工確認 不可 制限あり ニスなどの加工も確認可能
メリット
  • 安価
  • 早い
  • 最も一般的
  • 本刷りと同じ紙で確認可能
  • 紙の色や厚み、風合いの影響を確認しやすい
  • 最も本刷りに近い色再現
  • 特色やニスなどの加工も確認可能
デメリット
  • 本刷りと完全に同じ色再現は難しい
  • 用紙の質感も本刷りとは異なる場合がある
  • 特色の再現は基本的に不可
  • 簡易校正よりコストと時間がかかる
  • 印刷方式は本刷りとは異なるため、色再現は本機校正には劣る
  • 高価
  • 時間がかかる
向いているケース
  • 予算を抑えたい
  • 納期が短い
  • おおまかな色味やデザインの確認
  • 紙の質感も確認したい
  • 簡易校正よりは本番に近い状態で色味を確認したい
  • 色に非常に厳密な精度が求められる
  • 美術品カタログ、企業のブランドカラーなど
  • 高額な印刷物
  • 大量部数の印刷前の最終確認

1.簡易校正(かんいこうせい) / DDCP(ダイレクト・デジタル・カラー・プルーフィング)

  • 特徴
    専用のインクジェットプリンターなどで、比較的安価かつ迅速に出力できる校正です。本刷りの印刷機や紙とは異なる場合が多いですが、全体的な色味やレイアウト、文字の確認には手軽で有効です。最も一般的な色校正方法の一つです。
  • メリット
    安価、早い。
  • デメリット
    本刷りと完全に同じ色再現は難しい。用紙の質感も本刷りとは異なる場合がある。特色(CMYK以外の特別色)の再現は基本的に不可。
  • 向いているケース
    予算を抑えたい、納期が短い、おおまかな色味やデザインの確認がしたい場合。

2.本紙校正(ほんしこうせい)

  • 特徴
    実際に本刷りで使用するのと同じ紙(本紙)に、校正専用の印刷機で印刷する校正です。紙の質感やインクの乗り具合が本番に近いため、簡易校正よりも仕上がりイメージを掴みやすくなります。
  • メリット
    本刷りに同じ紙で確認できるため、紙の色や厚み、風合いが色味に与える影響を確認しやすい
  • デメリット
    簡易校正よりコストと時間がかかる。印刷方式は本刷りとは異なるため、色再現は本機校正には劣る。
  • 向いているケース
    紙の質感も確認して、簡易校正よりは本番に近い状態で色味を確認したい場合。

3.本機校正(ほんきこうせい)

  • 特徴
    実際に本刷りで使用する印刷機、紙、インクを使って校正刷りを行う方法です。最も本番の印刷に近い仕上がりを確認できますが、印刷機を実際に動かすため、コストが最も高く、時間もかかります。
  • メリット
    最も本刷りに近い色再現が可能。特色やニスなどの加工も確認できる場合がある。
  • デメリット
    高価、時間がかかる。
  • 向いているケース
    色に非常に厳密な精度が求められる場合(美術品カタログ、企業のブランドカラーなど)、高額な印刷物、大量部数の印刷前の最終確認。

どの色校正を選べばいいの?~選び方のポイント~

どの色校正を選ぶべきかは、以下の要素を考慮して総合的に判断しましょう。

  • 予算
    校正にかけることのできる予算はどれくらいか。
  • 納期
    校正にどれくらいの時間を割けるか。
  • 色の重要度
    仕上がりの色にどれだけ厳密さが求められるか。
  • 印刷物の種類・目的
    写真集なのか、チラシなのか、社名ロゴの色なのか。
  • 印刷部数
    大量部数で刷り直しリスクが高いか。
  • 使用する紙や特色の有無
    特殊な紙や特色インクを使用するか。

迷ったら、まずは印刷会社に相談してみましょう。
目的や予算、納期を伝えれば、最適な校正方法を提案してくれるはずです。

色校正は、理想の印刷物を作るための重要なステップです。
それぞれの特徴を理解し、目的に合った校正方法を選ぶことで、「こんなはずじゃなかった!」という失敗を防ぎ、満足のいく仕上がりを目指しましょう。

次回は、「【校正刷りチェックポイント】見落としを防ぐ!ココを確認しよう」をお届けします。色校正紙が手元に届いたら、どこをどう見れば良いのか、具体的なチェックポイントを解説します!お楽しみに!

この記事の監修者
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印刷営業

吉留 隆

プロフィール

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  1. 創業70年以上の信頼と実績
    • 株式会社米谷は大阪で70年以上の経験を誇り、あらゆる印刷物の対応実績があります。
    • 初めての方でも、豊富なノウハウでサポートしますので、安心してお任せいただけます。
  2. ご要望に応じた柔軟な提案力
    • デザインから印刷、仕上げまで、お客様のニーズに合わせてご提案いたします。
    • 「こんな印刷、できるのかな?」という疑問にも、専門知識を持ってお応えします。
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