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2-1.「A4、B5だけじゃない!」意外と知らない印刷用紙の「規格サイズ」一覧

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2025.09.18

新シリーズ「もっと知りたい!印刷用紙と加工の選び方」、いよいよスタートです!
第1回目は、最も基本的ながら意外と奥が深い「印刷用紙の規格サイズ」についてです。

「A4とかB5は知ってるけど、A0ってどれくらい?」「A判とB判って何が違うの?」
そんな疑問を解消し、用途に合った適切な紙のサイズを選べるようになりましょう!
知っているようで知らない、紙のサイズの世界を探検します!

なぜ紙のサイズに「規格」があるの?

みんながバラバラの大きさの紙を使ってたら、機械で扱いにくかったり、無駄が出ちゃったりするでしょ?だから、使いやすいように世界や国で大きさが決められているんだよ!

もし紙のサイズがバラバラだったら、印刷機やコピー機、製本機などの機械で扱うのが非常に大変になります。

また、紙を無駄なく使う「面付け(大きな紙に複数のページを配置すること)」も難しくなり、コストアップにも繋がります。
そこで、効率的に紙を利用し、国際的なやり取りをスムーズにするために、紙のサイズには一定の「規格」が定められています。

日本で主に使用されるのは、「A判(エーばん)」「B判(ビーばん)」という2つの規格です。
これらはJIS(日本産業規格)で定められています。

「A判」シリーズ ~国際基準の万能サイズ~

A判は世界中で使われているサイズなんだ!A0っていう大きな紙を半分に、また半分に…って折っていくと、A1, A2, A3…って小さくなっていくよ。

A判は、ドイツの物理学者オズワルドによって提案された国際規格(ISO 216)で、世界中で広く使われています。

面積が1平方メートルのルート長方形(縦横比が1:√2)を「A0」とし、これを長辺で半分に折っていくと、A1、A2、A3…とサイズが小さくなっていきます。

どのサイズも縦横比は1:√2を保っているため、どのサイズに縮小・拡大しても無駄が出にくいのが特徴です。

サイズ寸法 (mm)主な用途例
A0841 × 1189ポスター、図面、学会発表用ポスター
A1594 × 841ポスター、図面、カレンダー、地図
A2420 × 594ポスター、カレンダー、設計図
A3297 × 420パンフレット(二つ折りでA4)、ポスター、メニュー
A4210 × 297コピー用紙、書類、チラシ、カタログ、雑誌
A5148 × 210ノート、書籍(単行本)、手帳、納品書
A6105 × 148文庫本、手帳、ポストカード(少し大きい)
A774 × 105メモ帳、単語カード
A852 × 74小型カード、値札
A937 × 52ごく小型のカード
A1026 × 37さらに小型のカード、ラベル

  • 数字が小さいほど紙は大きく、数字が大きいほど紙は小さくなります。
  • A4サイズは、私たちの生活で最も馴染み深いサイズですね!

「B判」シリーズ ~日本独自の使いやすいサイズ~

B判はね、日本の美濃紙っていう昔の紙の大きさが元になっている、日本生まれのサイズなんだ!A判よりちょっとだけ大きいのが特徴だよ。

B判は、江戸時代の公用紙であった「美濃紙(みのし)」をルーツとする日本独自の規格です(JIS規格)。

A判と同様に、面積が1.5平方メートルのルート長方形を「B0」とし、これを半分に折っていくことでB1、B2…とサイズが展開されます。
A判の各サイズよりも一回り大きいのが特徴です。

サイズ寸法 (mm)主な用途例
B01030 × 1456駅貼りポスター、大型ディスプレイ
B1728 × 1030ポスター、地図、カレンダー
B2515 × 728ポスター、展示パネル、カレンダー
B3364 × 515電車内吊り広告、ポスター、メニュー
B4257 × 364新聞折込チラシ、グラフ用紙、賞状、履歴書
B5182 × 257大学ノート、週刊誌、教科書、カタログ
B6128 × 182単行本、手帳、卓上カレンダー
B791 × 128パスポート、メモ帳、小型リーフレット
B864 × 91小型カード、店舗用POP
B945 × 64ごく小型のカード
B1032 × 45さらに小型のカード、ラベル

ポイント:

  • B5サイズはノートや雑誌でよく見かけますね。
  • B4サイズは新聞の折込チラシで一般的なサイズです。

A判とB判、どう使い分ける?

どちらの規格を使うべきか迷うこともあるかもしれません。

  • 国際的な標準に合わせたい、海外でも使用する可能性があるもの → A判
  • 国内向けの印刷物で、A判より少し大きなスペースが欲しい場合 → B判
  • 既存の印刷物(書籍や雑誌など)の慣習に合わせる

といった観点で選ぶと良いでしょう。もちろん、デザインや内容によって最適なサイズは異なります。

普段何気なく使っている紙のサイズにも、こんな歴史やルールがあったんですね。
印刷物を作る際には、まず「どのサイズで作るか」を決めることから始まります。
今回の知識が、あなたの制作活動の一助となれば幸いです。

次回は、「【印刷業界の常識】「菊判」「四六判」って何?~効率的な面付けの秘密~」をお届けします。
A判・B判とはまた違う、印刷業界特有の紙の規格について深掘りします!お楽しみに!

この記事の監修者
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印刷営業

吉留 隆

プロフィール

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  1. 創業70年以上の信頼と実績
    • 株式会社米谷は大阪で70年以上の経験を誇り、あらゆる印刷物の対応実績があります。
    • 初めての方でも、豊富なノウハウでサポートしますので、安心してお任せいただけます。
  2. ご要望に応じた柔軟な提案力
    • デザインから印刷、仕上げまで、お客様のニーズに合わせてご提案いたします。
    • 「こんな印刷、できるのかな?」という疑問にも、専門知識を持ってお応えします。
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